ここがヘンだよ日本のアニメ業界

アニメ会社で働きながら考えたことを書いていきます

どうして世のオバサマ方は韓流にハマったのか

ふと思ったこと。
 
韓流が好きな人って中年層が多いじゃないですか。
 
多分一番身近な「外国」だからなんじゃないですかね。
 
うちの母親がそうだったんですけど、洋画とか見ても欧米人の顔は全員同じに見えたりとかするらしいんですよ。
確かに見慣れてないと区別がしずらい時はありますよね。特にアクション系だとキャラ説明を省く為とかで、キャラクターの配置がある種テンプレ的になってるので、同じような役柄を違う俳優がやってたりとかあるし。
黒人の司令官とか、金髪筋肉質ヒロインとか。
 
洋画で有名な作品てアクションばっかりなので女の人とか年配の人はあんまり興味がないんですよね。
 
しかも世間は国際化だなんだと言ってる訳で。
 
外国に興味がない自分は現代人としてダメなんじゃないかとか悩んでたところに、颯爽登場したのが韓流だったんじゃないかなと。
 
外国で一応同じアジアでセンスが近くて、テレビでは超持ち上げてて、経済的にも発展してきてるという国な訳ですよ。
しかもドラマとか音楽は日本のものをパク…、フォローしてて、日本の若い子がやってるよく分からないものよりも親しみやすいときたもんです。
 
そりゃイチコロですわ。
 
さらに韓流好きな人ってネットをしないイメージなので、いろんな問題も見ないし人から聞いても信用しないだろうし、分かってあげられるのは自分だけみたいな感じで、好きがより強固になってそう。
 
最近の韓国についてのニュースとかネット見てて思いついたことでした。
 
最近、本屋に行くと韓国の実態はこうだみたいな本が新書とかで平積みされてるのが目につくようになりました。
スマホの普及でよりインターネットが身近になって、マスコミもそろそろ擁護できなくなったということでしょうかね。
 
 
 
 
 

アニメの売り上げの仕組み/どんどん複雑化していってるね

前回DVDの売り上げについて書いたので、今回はアニメがどうやって収益を得てるのかについて書いてみます。
 
今のアニメは製作委員会方式で作られています。
 
複数の会社がお金を出し合って1つの作品を作るということですね。
エヴァンゲリオンで確立したというアレです。
 
そしてその出資割合によって、売り上げからの配当比率や持てる権利が変わってきます。
 
音楽会社だったら、サントラとか主題歌とか声優によるキャラソンとか音楽に関する権利です。
カード会社だったら、カードゲーム化の権利ということです。
おもちゃ会社だったら、そのおもちゃ化の権利です。
出版社であれば、その作品に関する出版権ですね
出版社の場合はそもそも原作を持ってることも多いので、その場合は原作の宣伝になるからということですね。
 
要はそれぞれの会社が、そのアニメで自社の商品を展開したいからとか宣伝したいからアニメにお金を出すということです。
 
だから究極的にはDVDが全く売れなかったとしても、主題歌が売れたり、グッズが売れたり、原作本が売れればスポンサードしてる会社的には問題が無い訳です。
 
ここ最近増えてきた、アニメの制作会社も製作委員会に入ってる作品は、ある程度資金に余裕がある会社で尚且つヒットが見込める作品で、さらに何がしかの権利をもってそれを展開することができる会社ということですね。
 
某関西にある会社なんかは、自社で出版レーベルまで作って原作権を抑えた上でアニメを作ってるので上手いことやってますよね。
もちろん高いクオリティで安定して作品を作ることが出来、その会社に対して多くのファンが付いているからできることです。
 
つまり、現在のアニメはDVD等での売り上げだけではなく、音楽・出版・グッズ・イベント展開等全て含めた総合的なビジネスとして成り立っている訳です。
 
昔は1社単独スポンサードでおもちゃの宣伝用だけとかだったのが、現在はリスクを分散して各社の得意分野で利益を上げられるようにより複雑化してるということです。
 
声優をアイドル化するのも、ファンを増やしてそこで利益を上げられるようにということですね。
 
これが何を意味するかというと、1社でアニメを宣伝として作れるだけの力のある会社が無くなったということ。
これにはいろんな背景があるかと思います。
 
・趣味嗜好の多様化
・それによるテレビ離れ
・TVシリーズでの商品の宣伝効果の低下
・デフレ、不況による若者の低収入化
・バブルの頃の車やファッション、アウトドアスポーツ離れ
・個人で自宅でも楽しめるオタク趣味
・オタク人口の増加
・声優やそのキャラソンが商品として成立するようになった
・結婚年齢が上がったり、そもそも結婚しない人が増え、趣味に使えるお金と時間の増加
 
ざっと思いついただけでこんなものですね。
 
アニメ業界の現在のビジネスモデルは多分持ってあと3年ぐらいだと思います。
体感的な感覚ですが。
 
アニメを宣伝に使ったサービスや商品が増えているのも、そういったタイアップ的なことをしないとお客さんがつかないからということだと思います。
 
いやぁ、いろんなことがどんどん複雑化して大変ですね。

アニメの円盤の値段高すぎ/買う方も売る方もバカなの?

DVD1枚に2話収録で5000円~8000円ぐらいでしょ。

大体1話辺り2500円~4000円ぐらいか。

1クール13話だとして、13×2500=32500円。
安い作品でこの値段ですよ。
ライブとかのイベントチケットが付いてくるとしても、そのイベント代は別途料金が発生する訳ですよね?
 
高い、高いよ!
 
いくら気に入った作品とはいえ、買うファンの方からしても値段高過ぎですよね?
 
DVDを買ってくれる人の年齢って20代~30代が多いと思うのですが、みなさんそんなに財布に余裕がある方ばかりではないんじゃないですかね?
 
 
20~30代の平均年収は上の通りらしいです。
 
家賃・水道光熱費・食費・通信費等の必要な出費を除いた、趣味に使える可処分所得を考えるとちょっとDVDの値段て高過ぎだと思う訳です。
ファンに優しくない。
 
この値段って販売する側の事情で設定されてて、ほぼ変更されていないんですよね。
DVDが売れる予想枚数を必要な売上で割っただけで設定されています。
完全に売る側の理屈です。
 
普通他の商品だと値引きをしたりする訳ですが、ことアニメのDVDに限ると何故か値引きという概念が一切なくなるという。
 
ほぼ確実に大ヒットが予想されている進撃の巨人ですら、1巻6000円ですからね。
もっと値段を下げてより枚数を売れるようにという選択肢は出ないんですよね。
 
要は、
 
アニメのDVDを買うのなんて一部のアニオタしかいない
アニオタは値段が高くても買ってくれる
というか値段下げても一般人は買わないので、値段下げる必要が無い。
予想よりたくさん売れたら儲けもの
 
ということです。
 
もちろんパッケージ化に際して、作画修正やオーディオコメンタリー、特典映像、グッズなどのおまけは付きます。
最近はイベントチケットとかですね。
 
完全にファンを狙って囲い込む、信者商法です。
完全に宗教のお布施ですww
 
高いお金出してDVDを購入しても、最近ではロクに作画が修正されていないこともあります。
修正されている内容といえば、湯気や謎の光が無くなってるぐらいだったりします。
本当にそれでいいんですかね?(湯気に関してはそれで良いという人はいっぱいいそうですがwww)
 
ビジネス的には売上を担保できるようにする必要があるのは分かります。
 
ファンも好きな作品にお金出してるのでwinwinの関係と言えるでしょう。
 
でもこの商売でいつまで続けることができるんでしょうか?
 
少子化で子供の人数が減っている世の中、新しくオタクになる人数は減っていきます。
既存のファンも、ブラック企業が増え、収入が減り、労働時間が増えてる昨今、アニメのDVDを買い続けることも難しいでしょう。
娯楽も多様化してきています。
そのうち若者のアニメ離れが叫ばれるようになるに違いありません。
 
近いうちに今のビジネスモデルは確実に崩壊するでしょう。
 
恐らく、オタク向け作品のDVDの売上はFate ZERO, 化物語まどか☆マギカインフィニット・ストラトスの5万枚ぐらいがマックスだと思われます。
DVDを購入する層の人数はほぼ決まっていて、後はそのパイをどう分配できるかということですが、1作品当たりに分配できるパイの量が5万枚ぐらいだということですね。
 
これ以上売上枚数を増やすには要はパイを大きくする、つまり新規層の掘り起こしをする必要がありますが、その最有力だと思ってた進撃の巨人ですら定価を変えずに販売してる訳です。
それで結局BDとDVDの合計で8万枚ぐらいしか売れてない訳です。
国民的大ヒットとか言われてる作品の売上が8万枚ですよ。
 
値段だけが問題では無いと思いますが、業界全体でもう少しアニメのDVDをより広く手に取ってもらう努力をした方がいいんじゃないですかね。
 
ちなみに僕はアニメのDVDは劇場作品しか買いません。
 
テレビシリーズ?だって高いじゃん

 

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