ここがヘンだよ日本のアニメ業界

アニメ会社で働きながら考えたことを書いていきます

今の世の中はネット検索を使いこなせないと買い物で損をするかも知れない

最近ジム通いを始めたんです。
不摂生な生活だったので、少しでも健康な身体を取り戻そうと。
 
ランニングマシーンで走るのにとりあえずと思ってスニーカー履いてたんですね。
 
体力も多少ついてきて、走れる距離が少しずつ伸びてきたところ、やっぱりスニーカーじゃ足を痛めそうになったので、ランニングシューズを買いに出かけた訳です。
 
新宿のスポーツショップを何件か見たのですが、値段が高い(笑)
 
お店にあるのは最新モデルなので、どうしても値段が高いものばかりになってしまうんですね。
しかもほぼ定価での販売です。
 
こちとらまだまだ走り始めたばっかりで、いつまで続くかも分からないし、そんな値段の高い最新モデルじゃなくても良い訳です。
 
そこで休憩がてら、喫茶店に入りスマホでネットでランニングシューズについて検索して調べてみました。
 
今の世の中、オススメ情報やらいろんなジャンルの比較・まとめサイトライフハック情報には事欠かないですね。
 
初心者向けのモデルをいくつ見繕って、アマゾンでレビューや値段を調べました。
 
モノが靴なので試し履きはしてみたいので、そのメーカーの靴を置いてるお店に行って試着してサイズだけ確認して結局はアマゾンで購入することにしました。
実際そのお店にも同じモデルは置いてなくて、そのモデルのハイエンド版で試着したんですけどね。
 
アマゾンでの購入はちょっと古いモデルだったので40%オフとかで買えました。
 
お店で買うと、10000~13000円とかの靴しか売ってないので、5000~8000円ぐらい浮いた計算ですね。
もちろんお店のものは最新モデルで機能的にもデザイン的にも優れているので、値段だけで単純に比較はできないですが、僕の今回の希望としてはある程度の機能で、デザイン等には拘らないというものだったので、アマゾンでの購入で全然満足でした。
 
これからの買い物
 
これからの買い物は、
 
1)まずネットで情報を調べて
2)ものによって、実際の店舗で実物を確認
3)購入はメリットが最大化されるところ
 
ということにどんどんなっていくでしょうね。
数年前ならネットは自宅や職場でしかやらないという人がまだ多くいたと思いますが、今はスマホが普及してきて出先でも簡単にネットで情報を得ることができるようになっています。
 
実店舗での販売は、メーカーからも最新モデルを展示という要望があり、売り場面積にも限りがある以上、どんどん難しくなっていくんじゃないかと思います。選択肢もネットの方が桁違いに多い訳ですし。
多少値段が高くても実店舗でのメリットを打ち出せないと、お客さんはどんどんネットに流れていってしまうでしょう。
 
消費者側もネットでの検索の技術の有無で、同じものでも金額がだいぶ変わってくるので、いかに検索を上手くできるかが生活する上でより重要になってくるでしょう。
 
ちなみに購入した靴はデザインはイマイチですが(笑)、ジム内でしか履かないし、機能的にも足が楽になった感じがして満足です。
 

アニメ業界がブラックなのって、業務を改善しようとしない自分達のせいでもあるよねという話

アニメ業界って、自主的に勉強しない人が多いんですよ。

 
アニメって何百枚何千枚の画像データをやり取りするのですが、何故か圧縮せずに送ってくる人がかなりの割合でいるんです。
 
データのやり取りにはFTPを使ってるんですが、フォルダを見てみると未圧縮で何百枚とかのデータがアップされている訳です。
 
もうね、バカなのかと。
 
でも、理由も想像がつくんです。
 
カットごとにフォルダが別れてるんですが、30カット分のデータをアップするとなった場合、一括でフォルダごに圧縮する方法を知らないだけなんです。
だからこちらから圧縮を依頼すると、1.5ギガとかのクソ重いデータがアップされるたりする訳です。
数十分かけてダウンロードして解凍するとエラーですよ。
カットごとに圧縮してと言うと、非常に嫌がるんです。カット数分手作業で一個ずつフォルダを圧縮しなければいけないと思ってるんですね。
 
こんなのってお互いに時間の無駄じゃないですか。
 
一括でひとまとめにして圧縮してアップロードするのにもそれなりに時間がかかります。
相手の方もこちらがそのデータをアップしてきたらウンザリすると思うんですよ。
1カットずつ圧縮されてるデータを見たことが無いはずはないので、普通はこれは簡単にフォルダごとに圧縮できる方法があるんじゃないかと想像がつくと思うんですね。
でもそこには思い至らない。
 
今回はデータの圧縮っていう簡単な例でしたけど、ここには非常に多くの問題があると思うんです。
 
1)生産性という概念がない。だから効率化しようとかということに頭が回らない。
 もしかしたら何が問題なのか認識すらしてない可能性もあります。
 
2)その面倒なことをどうすれば解決できるかというやり方が分からない。
 大体のことはググれば分かるようなことです。
 でも検索ワードだったり効果的なググり方が分からない。
 そのことを他の人(誰か分かりそうな人)に聞くということもしない。
 
大体の人はまず1)で躓いている感じですね。
長時間労働していて、上がりを待ってるだけの待機時間も多い訳です。
その時間に何をしてるかというとニコニコとかまとめサイトを見てたりする訳です。
 
アニメ業界ってブラックだとよく言われたりもしてるし、事実ブラックだとも思いますが、実は自業自得な部分が大半なんですよね。
 

アニメのDVDを売る為にはどうしたらいいのか/値段・所有欲・利便性という点で考える

DVDを売る為にはどうしたらいいのか、ちょっと考えてみます。
 
目標というか目的は、現在のコアなアニメファンだけでなく、もっと気軽により多くの人にアニメのDVDを手に取っ手もらえるということを目指してみました。
 
まず僕はアニメ業界に身を置いていながら、ガチなオタクではない、と思う。
ラノベもあまり読まないです。
時間が取れないのもあって実はあまりアニメも見ない。
仕事柄、生の素材を嫌っていうほど見てるのでそれで十分というのもあるかもしれない。
作品への必要な情報はネットで事足りちゃうし。
アニメのDVDはほぼ買わないし、買っても劇場作品だけ。
そんな僕が考えてみるDVDを売るアイデア
 
とりあえず買わない理由を挙げてみる。
 
・値段が高い
・原作がまだ進んでたりとかで、ストーリーが完結していない
・作画が良くない
・プレイヤーがないと見れない
・一回は見た作品なので、見返す気になれない
・ディスクをいちいち入れ替えるのが面倒
・見ようと思えばネットで見られる
 
大体こんなところですね。
 
1つ1つ検証していってみます。
 
まず値段。
劇場版の方がTVシリーズよりストーリーや作画が作り込まれていて収録時間も長いです。しかも劇場版の方が安い。
これではテレビシリーズのDVDなんか買う気は起きないです。
ならどうするか?値段を下げるしかないでしょう。
1話当たり500円ぐらいでようやく購入するかどうか考えます。
 
ストーリーが完結していない。
これは致し方ないです。
ただ、アニメ化する段階で区切りをつけられるような原作をチョイスしてもらいたいところ。
Fate/ZEROなんかはそういう意味では良かったですね。
京アニやPAworksもシリーズ通して、パッケージとしてまとまった作品を選んでる印象。
鋼の錬金術師もアニメと漫画の完結を合わせるのは良かった。
 
作画が良くない。
せめて放映時にキャラが崩れてたところは完全に直してもらいたいですね。
レイアウトとか動きがおかしいところも直してパッケージ化してもらいたい。
 
プレイヤーが無いと見られない。
スマホタブレット全盛の時代に、ディスクでしか見れないというのは不便です。
電車の移動等ちょっとした空き時間に見られるようにするべきですね。
ただでさえ、今はネットで無料で見ることができる時代です。
無料でなくとも、バンダイチャンネル等定額で見放題のサービスがあります。
 
まとめると、値段・所有欲・利便性に集約されますね。
これは大体どの人にも当てはまるかと思います。
 
現在のアニメのDVDの販売というのは、ファンの心理に付け込んで、値段も利便性も無視した宗教まがいの信者商法に頼っています。
上の区分的には所有欲ですね。
 
これをどのようにしたら、より多くの人に購入してもらえるようになるか。
 
値段を下げましょう。
そして、パッケージとダウンロード両方で販売しましょう。
パッケージ版だと1話当たり500円ぐらいで、ダウンロードのみだと250円とかの値段で。
パッケージを購入した人はダウンロードも可能という形態にします。
パッケージにシリアルIDみたいなのを貼っておけば可能です。
ダウンロードしたデータはスマホでもPCでもタブレットでも見られるようになります。
特定の話数だけ購入したいということも簡単に出来るようになります。
もちろんディスクの入れ替えとかという手間もなくなります。
これで値段と利便性はクリアですね。
 
あとはどれだけ所有欲をそそるか。
作画直しは当然ですね。
作画を直したら、直す前の放映バージョンの映像も入れて欲しいですね。
上下に並べて見られるようにしたりとか。それって購入者だけの特典ですよね。
他には、アニメの設定やコンテとかのデータも一緒にしたりとかですかね。
オーディオコメンタリーや特典映像とかもですね。
放映だと尺の関係で切ったシーンとかもディレクターズカットとして入れてもらえるとお得感はありますね。
キャラクターの掘り下げシーンだったりすると、後の盛り上がり方も変わってくるでしょうしね。
 
ただ、結局どれだけ付加価値を付けたところで、本質はその作品が面白いかどうかだと思うので、やはり作る側はそこに対してどれだけ拘れるかが大事じゃないですかね。
 
ちなみに作画は微妙でも面白かった作品は、悔しいですがガッチャマンクラウズがそうですね。
やはりアニメというか映像作品全般、シナリオとコンテが全てとは言いませんが最重要な作品の根幹ということを認識させられましたね。

 

GATCHAMAN CROWDS   DVD-BOX

GATCHAMAN CROWDS DVD-BOX